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『キレ』の正体

『キレ』を出したいんですけど。 ここで言うキレは動きのキレであるが、さて、『キレ』とは何でしょう? これに関して私自身を含めきちんと説明できる人はそうそういないのではないでしょうか。 最近そのことについて考えたときにそれなりにいい説明が出来たので、ここでは私なりの考えを備忘録として記したいと思います。 一言で言うと難しいのですが、そこは思い切って言い切ってみます。 『予測した、または自身が意図した動きやそれによって成される試技よりも、実際のそれが上を行く現象または感覚』 これは主観的にも客観的にも言えることで、主観的にはいつも通り動いたつもりが、いつもよりもうまく動けた、いい球がいった、遠くに飛べたというのがキレのある状態と言え、いつも通りやったつもりが、うまく動けなかった、いい球がいかなかった、遠くに飛べなかったというのがキレがない状態と言えるでしょう。 客観的には通常“その動き”から予測される対処にこちら側が追いつかなかった場合、もしくは単純に傍観者として競技者の試技が上をいった場合にキレがあると言えると思います。例えるとサッカーやバスケの一対一や、野球の投球に対する打撃でこういう現象は起きると思います。またはいつも見ている選手が明らかにいつもの動きと違った場合、数値や結果を見なくてもその良さが目に見えて分かる場合。 つまりキレは相対的なものであり、絶対的なものではないのではないでしょうか。その人自身でも第二者でも第三者でも、予測と実際の“ズレ”が大きければ大きいほどキレがあると言えると思います。 単純にスピードがあれば良いということが分かっていただけたでしょうか。 では、どうしたらキレを出せるのかという冒頭の疑問になるわけですけども。 まず無駄を省くこと。そしてあるべきタイミングで肢位、関節があるべきポジションにあり、あるべきタイミングで出力が上がり、かつ外的に作用する力のベクトルが正しい方向で発生し、、、、 と、ここまで書くとなにやら先日書いた 『ウエイトトレーニングをしっかりと考える』 に通ずるものがあるということが分かります。 要は、目指した動きがどれだけ忠実にその身体において実現されているかということになります。 つまり、キレを出したければ日ごろのトレーニングをファンクショナルなものにせよということです。

アハ体験を共有する

前回の投稿 『ウエイトトレーニングをしっかりと考える』 を踏まえた上での話になりますが、では指導者に求められるのは、とどのつまり正しい動作とは何ぞや?ということになります。 私が(元はと言えば私の師にあたる人物が)愛読している“わざの伝承”(金子明友著)にも記されていますが、動きというのは個人の固有体験であり、それをいかに【共有】出来るかがカギになると思うのです。前回の記事で挙げたような、タイミング、出力の加減、SSC、力の方向等々、これらが指導者と選手の間で共有されていなければ動きの洗練は出来ません。 それには絶対的に不可欠になるのが、指導者自身の実践と成功体験になります。個人的にはここの部分が欠けている指導者が非常に多いと思います。頭でっかちになりすぎて実践がされていないとなると当然のことながら選手と動きを共感することは出来ません。ましてや見本を見せることなど不可能でしょう。以前の投稿 『連続写真を用いた指導に潜むリスクとは?』 にも関係してきますが、いくら写真やビデオなどの第三者的視点を用いても、感覚の共有が出来なければフィードバックもその後の修正も出来ないことになってしまいます。 トレーニングにおいて選手に「アハ体験(a-ha! experience)」をさせるかは非常に大事です。トレーニングでこれが経験出来ると、実際の競技動作の中にもアハ体験は増えてくると思います。もちろん、トレーニングの方が単純動作ですからアハ体験、つまりは「あ、この感じね!」といった成功体験を感じてもらい、その成功体験の頻度、精度を上げていくのが動きの洗練のためのトレーニングになります。1セット10回であれば10回の中で何回成功出来るか、ずれていたらどれだけ次のrepで修正できるかところが焦点になります。 成功したらなぜ成功したか、失敗したらなぜ失敗したか、これを常々考える必要があります。一発一中を増やしていきます。そういう意味では例えばその日一回目の動作は非常に大事です。頭の中で今から行なう動きを成功体験に基づいて整理し、それを体現するということが求められます。 なんだか例に漏れずまとまらない投稿になってしまいましたが、要点としては ・動きの感覚を指導者自身が養う ・選手とそれを共有し、フィードバックする ・アハ体験(成功体験)を感じてもらう ・そ

ウエイトトレーニングをしっかりと考える

かなりご無沙汰してしまいました。 正直に言うとネタに困ってました。 今回はウエイトトレーニングについて書こうと思います。(私自身の動きはまだまだ改善の余地が多々あると自覚した上で書きます) ダルビッシュの発言で注目されたりもしましたがいろいろ議論の多いこのウエイトトレーニング。一般的には筋力を上げるだとか筋肥大を目指すといったことを目的として取り入れられることが多いですかね。当然それはそれでいいのですが今日はちょっと違った視点から。 結論から言うと、ウエイトトレーニングは 『動きの深さ』 を出すためのツールとして大変利用価値が高いと考えています。ここで言う『動きの深さ』というのは単に可動域云々のことだけに留まらないことを今から説明します。(もちろん可動域を出すためのツールとしても大変有効です) 力を単純に地点Aから地点Bまで動かすというのは力さえあればその様式はどうであれ、叶うことです。しかしながら、運動能力または運動技術向上ということを目指すのであればそれだけではダメだということです。 例えば、、、 ・力を入れ始めるタイミング、力を抜くタイミングはどうあるべきか ・地点Aから地点Bを経由して地点Aに戻るまでの間の出力の調整は行なえるか ・動きの支点をどこに置き、レバーの長さをどのぐらいに設定して、どの様に梃子を使うのか ・力のベクトルはどうあるべきか ・筋、腱の弾性を活用するにはどうすべきか ・自分の体のパーツの外にある自分の体のパーツ以外の重さを自分の動きに引き込めるか こういったことを踏まえて行なうと、 内部感覚を研ぎ澄ますことが出来る と思います。トレーナーとして、コンディショニングコーチとして、ウエイトトレーニングを愛用していると重り至上主義だとか筋肥大至上主義に思われがちですが、上記のようなことが訓練されていく中で扱える重量や、筋肉の量が増していくというのはこれは結果として起こるだけです。 それと、どうも最近のトレーニング関連分野では“ファンクショナルトレーニング”と銘打って多種多様なトレーニング方法が世に蔓延っている気がします。まぁそのファンクショナルトレーニングとやら自体は悪いものではないのでしょうけども、なんとなく基本の動作が行なえていないのにそういった複合動

摩擦の不思議と地面反力を考える

先日日本経済新聞を読んでいると摩擦の原因は未だ未解明だということが書いてあった。 物理学的に説明が出来ていないそうだが、正直これは知らなかったし興味深い。 ところで、少しそれに関連して、地面反力(または床反力)という言葉。 地面を押して動くという動き方の説明の時に使われるが、これは本来正しいのかという疑問。 図の様に地面を斜めに押すことで得られる推進力の説明で黄色の部分が地面反力と言われることが多いと思うが、これは接地面における水平方向の摩擦力と“垂直方向の地面反力”の合力なのではないだろうか。 端的に言うと、地面反力というのは垂直方向、つまりは重力加速度の加わる方向と反対方向に発生する力であって、摩擦が無い場合には図の様にはいかないはずである。氷の上で図のような動きが出来ないのは想像に難しくないだろう。 もしくは摩擦力も含めて地面反力と呼ばれるのだろうか。誰かご存知の方ご教授願います。 そんなことを調べていると摩擦円錐なる言葉を知った。 滑らずに摩擦を利用してどれだけ力の方向を傾けられるかを示すものの様だが、これには摩擦係数が関係する。 慶應義塾大学SFC研究所による以下のPDFの一番下を読んでみると分かりやすい。 https://www.kri.sfc.keio.ac.jp/report/gakujutsu/2008/3-8/SB_04.pdf この角度内で地面に力を加えると滑らないようである。(実際にはスパイクのポイントが地面にささるため単純にはそうはいかない) なるほど確かに雪の上では垂直に足を踏むようにして歩くがそれはこれで説明されるのか。 とまぁ新聞の記事から予てより頭の中にあった疑問が浮かび、そして摩擦円錐なる言葉を学習した。例に漏れず結論はないのだけど、地面反力は斜めでも合っているのか、垂直方向のみなのか、分かる方は教えてください。 まとめ 1.摩擦は解明されていない 2.斜めに力を加えた場合の地面反力は斜めなのか垂直方向なのかという疑問の発生 3.摩擦円錐という言葉、概念を学習

エネルギーの伝達 - 免震・耐震・制震構造の観点から

多くのスポーツシーンにおいて地面からもらった力は身体の末端(もしくは道具)において発揮される。ではそこに至るまでの過程では何が起きているのか。 (頭の中のイメージをうまく言葉にできないため、大変読みづらいです。完全に個人的な備忘録ですが興味のある方は読んでみてください。) 以前プロ野球のコンディショニング関係者の S&C研究会 という会の年次総会でプレゼンをさせてもらった時に話をした免震構造と耐震構造。 せっかく地面反力を得ているのにそれを免震構造のようにエネルギーをロスしてはいけないという話をしました。エネルギーをロスするということはエネルギー保存の法則から考えても失われた分はどこかでストレスとなり怪我になるという自論があるのですがいかがでしょうか。 特に脊柱というのは下肢の骨(大腿骨)が付く骨盤と接する仙骨より上を見ても腰椎5個、胸椎12は12個あり、すなわち鎖骨につながる胸椎の1番目までには17個の関節を経由していることになるわけですが、当然のことながら経由する関節は少ないほうがエネルギーロスの可能性は低くなるわけで、脊柱においてはこの点が難しいのですね。体幹の重要性はここに有り、細かなセグメントで構成された部分をいかに剛体化できるかが鍵となることが多い気がします。ちなみに免震構造は脊柱では脱臼状態と言えるかもしれません。当然エネルギーが伝わることはありません。 というわけで上の図で言うところの一番左、5階からなる建物が一つの剛体となっているのが耐震構造ですね。建物の構造としては地面のエネルギーにひたすら耐える建物になります。エネルギーは失われることなく最上階に伝わります。これが理想的な局面もあるかもしれません。 ただ、つい最近新聞の広告で“制震構造”というものを目にしました。不勉強なものでこれは広告を見るまで知らなかったのですが、なんとなくピンときました。私の頭の中にあるエネルギー伝達はこちらの方が近いのかなと。しかも詳しく見てみればゴムダンパーなるものがあるというではないですか。身体のsoft tissueの部分はゴムと似た部分があり、elasticityを持つ構造として近いのではないかと思いました。 もちろんエネルギーが失われることなく末端(投球で言えば指先)に伝わるのがベストなのですが、なかなか(特に体幹=脊

2014年開幕(化学反応の行方)

いよいよ2014年シーズンが開幕します。キャンプの初めにも書きましたが今年はこれまでで一番読めないシーズンになると思います。 現段階ではチームの実力はまだまだ優勝出来るレベルではありません。下馬評でもソフトバンクが断トツと予想されてますね。しかし私はソフトバンクが額面通りの実力でブッちぎるとは思いません。 優勝するチームというのは必ず「雰囲気」に現れます。2009年や去年の楽天もそうでした。今のチームには“もしかしたら”と思わせる‘何か’があります。 それを化学反応と言ったりします。それは何の根拠も無い‘何か’です。 開幕してからシーズン序盤のうちにその化学反応を起こすための基盤が出来れば面白いシーズンになると思います。プラスαの力を、結束を、自信を、どう生み出せるかですね。 明日の開幕戦、吉川で金子投手を倒せれば大きな一歩を踏み出すことになります。理想は序盤に先制して、その後終盤まで試合が動かないまま均衡して、そのまま勝ち切るか、逆転されてもひっくり返して勝つ と言った試合を期待しています。そう言った戦いが出来ればそれがそのままシーズンもそういう形になっていくはずです。 負けることは考えてません。勝ちます。 化学反応は現場で起きています。みなさんも“化学反応”を肌で感じられる様、応援よろしくお願いします。

フランク・ジョーブ氏、何を想う

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肘関節の内側側副靭帯の再建手術、通称"トミージョン手術"を考え出したフランク・ジョーブ氏が3月6日に他界しました。 Famed surgeon Jobe dies at 88 同氏の歴史や手術については後述や各記事に譲るとして主張したいことを先に述べたいと思います。 最近のトミージョン手術からの復帰は早すぎる気がします。私がアメリカに留学した時は12ヶ月というのがスタンダードでしたが、最初の"実験者"トミー・ジョン氏は1年9ヶ月後に復帰しました。今でも最低1年はかけるべきというのが私の見解です。 これまで私が関わってきた例を見ると、おそらく9ヶ月ほどでも復帰はできるでしょう。ただ、再受傷の危険はものすごく高い気がします。移植した腱がきちんと骨や周りの組織に馴染んで靭帯として機能するには2年はかかるという報告もあります。 つまり、同手術においては手術やリハビリの良し悪しに関わらず、"生理学的に"2年はかかるというのが正当な見方だと思います。1年で復帰したとしても復帰後の1年はイニング数や球数の制限を設ける必要があると考えます。ジョーブ氏は『早く復帰する近道はゆっくりとリハビリすること』という言葉を残しています。 それにも関わらず、最近では1年未満で復帰"させる"ケースがほとんどのように思います。リハビリに費やす時間と再受傷率には何らかの相関があるような気がするのですが、データないですかね? そしてもう一つ気になるのはあまりに成功率が高まったが故の手術率の高さです。(ウィキペディアでトミージョン手術を見ると行った選手の多さに驚く。) アメリカでは大学生はもとより、中高生にも同手術が当たり前のように適用されます。日本の肘の専門医に話を聞いたことがありますが、手術しなくても復帰できるケースというのはかなり多いそうです。 再建した靭帯は元の靭帯よりも強固になり得る為、手術歴のある選手の方がない選手よりも評価が上がる場合もあるとか。これはいかがなものですかね。切れたら手術すればいいみたいな安易な思想になりつつある気がします。 もちろん、我々に求められるのは手術を選択肢に入れないためのマネジメントです。球数、休息、体の使い方、コンディショニング、いろいろなことを考えて

最後のオフ

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名護での最後のオフ。 某新聞記者とスバラシイオフを過ごしました。 まずは無料の橋としては日本最長の古宇利大橋を通って古宇利島へ。 車のCMにでも使われそうな綺麗な海と橋。 到着後、車を留めて着替えてランニング。 2kmの橋を往復(途中50mほどのガチスプリント勝負含む)。めちゃめちゃ気持ちよかった。 おそらく今後の人生でも二度とないであろう体験。 そしてそのまま島を走って探索。 裏道をトレイルランニングで行き、隠れたビーチへ。 古宇利ビーチと反して、こちらは人っ子一人いなくてプライベートビーチ感満載。 ということでTシャツ脱いでキャッチボール、そして流木でバッティング→かっとばして"ざわわ"の畑でボール探し。 こちらも今後の人生二度とないであろう体験。 その後は6年越しの夢、「 花人逢 」。 山の上から本部半島が見渡せる古民ピザ喫茶。 最高の天気にも恵まれ、最高の気分。 3人で3~4人前のピザを2枚ペロリ。 昼から飲むオリオンも最高。 そして帰りに 前のオフ行った瀬底島 。 すっかり瀬底島マイスター化した私。道案内をして fuu cafe へ。 雰囲気最高。 鳥の音、風の音、最高。 ハンモック、ブランコ、最高。 そしてビーチで再びキャッチボールして、夕日を拝んで帰ってきました。 解散して、最高のオフの〆に一人で captain kangaroo  withオリオン。 ここのコーヒー好きなんです。 本当に最高のオフになりました。 思い残すことは無し!

オフの過ごし方@瀬底島

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瀬底島に行ってきました。 本当は水納島か伊江島に行きたかったのですが、朝ちょっとのんびりしてしまったのでバスとフェリーの乗り継ぎが合わず断念。 バスを橋の麓で降り、歩いて瀬底島へ。 橋の上から海を見下ろすと吸い込まれるようでちょっと怖いですが(しかも風が強い)、エメラルドブルーの海がきれいでした。 去年行ってないカフェを探して「 UKAUKA 」というカフェへ。ハンバーガーがメニューにある以上、もちろんオーダーはハンバーガー。海ぶどうのサラダがナイス。 食べ終わる頃に風が冷たくなってきたので中に移動してコーヒーを追加注文して読書。陶器のコーヒーカップがよろしかった。2時間ほど過ごす。 島を横切って瀬底ビーチへ。屈指の透明度を誇ると言われています。ビーチに着く直前に建築会社の倒産により道半ばで建築断念したホテルが景観を崩しているのが残念。天然のビーチだけあって砂浜も深くてふっかふか。 1時間ちょっとぼーーーっと過ごす。波の音だけが聞こえる世界。ナイス。 民家が並ぶ道を通って、 ig okinawa という陶器とアクセサリーの工房&ショップへ。最初に家守(ヤモリ)の箸置きを家族分の4つ購入。後述のカフェに寄った後、再来してコーヒーマグ2つ購入。珊瑚と一緒に焼くとちょっとしたツヤが出るんだとか。沖縄ならでは。土も沖縄のものを使用してるんだとか。 奥さんが店番をしてましたが、沖縄出身ではなく、なんと横須賀出身とのこと。神奈川ネタで少しお話しました。この様なショップを開くため、九州から沖縄に移り住んで、沖縄の陶器の村・読谷で修行してショップを開いたそう。 もっともっと食器たくさん揃えたかったけど、持ち帰りのことも考えて断腸の思いで断念。 で、その後は「オレンジサンセット」というハワイアンカフェへ。マスターお勧めのミックスベリーフレンチトースト&アイス&コーヒー。これも旨かった!だんだん傾く太陽を窓の外に眺めながら、ここでも1時間ほど読書。 さっきの瀬底ビーチでサンセットを見るかどうか迷ったけど、バスの時間もあって、しかも日が沈んだら真っ暗になりそうな気が

ダイエットの基本

最近、糖質を制限したダイエット方法がブームになっているようですね。 いろんな記事や話を見聞きすると、確かに効果はあるようです。 ただ、弊害も多いようです。 専門家が警告 大ブームの「食事は炭水化物抜き」が一番危ない 糖質制限ダイエットで「寝たきり」が続出中! 寝たきりにまでなるのは極端な例だとは思いますが、私自信もあまりお勧めはしないですね。そもそも、ダイエットに関してはそこまで特別はことはしなくていいというのが持論です。 ダイエットの基本は「消費カロリー>摂取カロリー」。これに尽きます。シンプルでしょ? 一日の成人の必要な摂取カロリーは2000kcalと言われてます。女性は1800ぐらいが平均値でしょうか。そのうちの60%ぐらいは炭水化物から摂取することが推奨されています。詳しい話は上記リンクに譲りますが、一日の中で取るべき栄養素の半分をカットしたら、そりゃ体に良くないでしょ ということです。もっと言えば2000kcalの60%にあたる1200kcalを炭水化物の代わりにたんぱく質で摂っていたら結局は摂取カロリーは変わらないし。(炭水化物とたんぱく質は共に1gあたり4kcal) 別な方法を摂るとすればGI値を気にするべきでしょう。これはブドウ糖と比較した時の血糖値の上昇スピードを表す数値ですが、これを低く抑えられればインシュリンの分泌も抑えられます。インシュリンの分泌が抑えられれば脂肪の蓄積は抑えられるということです。 簡単に書くと、 食事 ↓ 血糖値の上昇 ↓ インシュリン分泌 ↓ 必要量の糖質を細胞に取り込む ↓ 余った分は脂肪細胞へ ↓ 脂肪の蓄積 つまり、炭水化物は必要量だけ摂り、尚且つインシュリンを急激に分泌させないために、血糖値の上昇スピードを抑えましょうということです。白米を玄米や雑穀米に換えるといった工夫ですかね。 そしてもう一つ前述のダイエットの基本に準ずることは、ちょっとの消費増加とちょっとの摂取減少。 鉄則は必要量以上のカロリーを摂らないこと。これは間食をカットしたり、食事の際揚げ物の数を一つ減らしたりして対応しましょう。200kcal分ぐらいは簡単にカットできるはずです。ちなみに経験談では間食カットは絶大な効果があります。 そしてちょっとだけ消費を増やすこと

連続写真を用いた指導に潜むリスクとは?

今回は日本アスリートリハビリテーショントレーナー協会(JARTA)の記事にあった「 連続写真を用いた指導に潜むリスクとは? 」について書きたいと思います。 連続写真を用いた指導に潜むリスクとは?http://jarta.jp/training/870/ アスリートの動きの連続写真はスポーツ関連雑誌やスポーツ紙などでよく掲載されていますね。それを専門家が分析してコメントを載せていたりします。 私は基本的には連続写真を用いた動作分析や指導は行いません。この記事にもある通り連続写真はどれだけ分割を細かくしようと、あくまでも断片的な局面の切り取りということには変わりなく、動きの「流れ」のようなものは読み取れないからです。 ある局面でのその一瞬の各関節の位置はあくまでも動作中の経過部分であり、その前後にどのような動きが潜んでいるかは読み取れません。もっと言えば、どんなに細かな連続写真だろうと、例えばそれが動画であろうと、写真もしくは画面に出ているのは動いた「結果」であって、動きそのものではありません。このことは金子明友氏著の「わざの伝承」でも触れられています。 同氏はさらに、指導者は競技者の動きそのものに入り込む感覚が必要ということも述べています。つまりは第二者、第三者的視点から動作を見るのではなく、第一者、つまりはその競技者の主観(ここでは主感という造語がしっくりくるかもしれません)に共感する必要があるということです。 その競技者がなぜ、どの様な意図で、どの様な感覚で、どの様な動作を作り出そうとしたか。 これが重要な部分ですね。その結果というのが写真であったり映像であったりするわけです。つまり、写真や映像というのは答え合わせとしてのツールに過ぎません。 指導する側にとって大事なのは、関節位置や肢位の補正ではなく、あくまでも一連の動きを作り上げることです。流れ(前出の金子氏の言葉を借りればメロディー)を大事にし、“木を見て森を見ず”にならないようにすることが求められますね。

ハンズフリーでスクワット

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セーフティスクワットバーというものを購入しました。 肩が痛い、もしくは硬くて外旋が保持できない人もこれならハンズフリーでスクワットが出来ます。 本当は図の様にハンドルを用いて行なうようですが、それだと重心が後ろになってしまうのと、設置するハードが整っていなかった為、今回はハンドル無しで使用します。 パッドが堅いのがやや気になりますが、なんとか対応可の範囲だと思います。 私も肩の可動域がある方ではないためか、通常のバーで長時間担ぐと(例えばunilateralの種目を左右12回ずつ)、腕に若干の痺れが生じてきます。このセーフティスクワットバーではその様な問題が生じません。果たして私は胸郭出口症候群の一員でしょうか、、、。 前述の様な肩の可動域に問題のある選手にはフロントスクワットも推奨される様ですが、それはそれでメカニクスも少々違ってくるため、難しい問題ですね。今度は手首や肘の可動域の問題が、、、。Michael Boyle曰く「Fix it!」だそうですが。 フロントスクワットとバックスクワットに関してはまた別の機会に考察してみたいと思います。 これまでとは勝手が違うため慣れの問題で浸透するまでには時間がかかるかもしれませんが、テスト的に使用していきたいと思います。 ※動画も紹介しますが、スクワットがヘタクソなのはご了承ください。ご鞭撻賜りたいと思います。

第1クール終了&1回目のオフ

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第一クールが終わりました。 雨もありましたがまずまずのスタートではないでしょうか。 みなさん気合入れて頑張ってます。 さて、先日書きました雰囲気に関してですが、正直申しまして、分かりません。 というのも、優勝に関わった選手が少ないのが原因かもしれません。 2006、2007、2009と優勝した時のメンバーは移籍したりファームでのキャンプだったりで今名護には多くはいません。(2012は参考記録) だいぶ若返ってますね。 というわけで勝てるチームなのかどうかというのが今ひとつ伝わってこないのです。ごめんなさい。(若い力が大化けする可能性有り) ただ、雰囲気そのものはいいです。もう少し観察してみますね。 最初のオフの今日はAKA博田法の見学に行き驚きを感じた後に、名護の個人ジムe-Lifeさんにお邪魔してきました。すごくきれいで広い施設でした。なにより利用料、指導料が安い!あんなジムが作れたらいいですね。トレーナーの翁長さんにお話をいろいろ伺った後に、トレーニングをさせていただきました。使ってみて感じることもやはり多いですね。そしてどのジムに行っても思うことは、やはりこの仕事はハードではなくてハート、つまりソフト面が大事ですね。人と人の関わり合いの仕事ですから。 AKA博田法も不思議なものですね。ヒトの体はまだまだ分からないことがたくさんです。日々勉強ですね。 トレーニング後に6.4kmのランニングで締めくくりました。 第二クールは紅白戦や練習試合も入ってきます。実践でこれまでの成果が試されますね。 天気が良いといいのですが。

キャンプインの雰囲気

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明日沖縄へ移動。いよいよキャンプがスタートする。 2月1日は野球界の元旦と言われる。 (個人的にはシーズンの最終戦が終わった次の日が元旦だと思っているが) 前に別の場で書いたこともあるが、キャンプでは、特にその早い段階で、その年のシーズンを戦えるかどうかというのが雰囲気として感じ取れる。後出しじゃんけんみたいで卑怯ではあるが、優勝した2009年、2012年というのはそんな雰囲気だった。そしてこれは本当に後から回顧してみて思ったのだが、最下位に沈んだ昨シーズンのキャンプ序盤の雰囲気というのはシーズンの戦いを象徴していた気がする。 これは誰かの打球が飛ぶようになっただとか、球速が上がっただとか、足が速くなっただとか、そういった物理的なことで感じることではない。あくまでも雰囲気だ。 ちょっと話は変わるが、すべてのチームがシーズン144試合戦うわけだが、勝ち星の数というのはチームの実力のうちどれだけの力を出せたかというパーセンテージを表している様に感じる。例えば昨年のイーグルスで言えば実力の82%が、ファイターズは64%といった具合だ。オフシーズンとキャンプでどれだけ完璧に仕上げてきてもシーズンに入ればいろんな要素が絡んで出せる実力というのはせいぜいそんなものである。 但し優勝するチームというのはchemistryが絡んでくるのでこの限りではない。これはチーム内外問わず感じることだ。昨年のイーグルスは試合中はもちろんのこと、アップや練習中の雰囲気も良かった。2009年のファイターズでは正直負ける気がしなかった(終盤まで負けていてもなんとかなるという雰囲気が常にあった)。 さて、今年のキャンプインはどんな雰囲気だろうか。 (ざっくり今の時点では結構戦える気がする。なんとなく だが。そう、雰囲気とは“なんとなく”なのだ) またその後の“雰囲気”をアップデートします。

マー君のヤンキース移籍は別次元か?

田中将大投手のヤンキース移籍で世間は大いに盛り上がっています。 先日の本田圭佑選手のミラン移籍(背番号10)でもかなり盛り上がりました。 メディアの取り上げ方や熱の入り様に対する違和感はさておき、、、 同じフィールドの選手はどう捉えているのでしょうか。 残念ながら別世界のように捉えているのが事実です。 ダルがうちにいたときや移籍したときもそうでしたが、天才だからだとか遺伝子だとか生まれ持った才能が違うだとか、そういうのを聞くたびに私はがっかりします。 もちろんそういった生まれながらにして持っていたであろう能力は否定はしません。ただ、彼らは彼らなりに成功するための要素を積み上げていったことは事実です。 マー君は一緒にはやっていませんが、ダルは一番になるための努力はしていました。トレーニングに関してはメディアも取り上げていたのでご存知の人も多いかもしれませんね。それを周りの選手は「ダルだから」の一言で片付けるわけです。これは残念です。 ダルだから圧倒的に相手を抑えられるのではなく、そういう努力をしているから抑えられるのです。平たく言えばアスリートとしてやるべきことをやってるわけです。 アメリカでも日本でもプロの選手をそれなりの数見てきましたが、本当の意味でのアスリートというのはかなり稀です。今回のマー君とヤンキースの大型契約を指をくわえて見てる選手は、、、 一流になるために トレーニングをしているか トレーニングの勉強をしているか 栄養の勉強をしてるでしょうか サプリメントや睡眠の意味を理解しているか 対戦相手の研究をしているか 怪我なく戦えるコンディション作りをしているか まとめると、野球選手として実力を伸ばす努力をどこまでしているのか ダルはメジャーに移籍する時のインタビューでメジャーへの憧れではなく、日本での対戦相手がそういう観点で別次元に感じたという意味のことを言っていました。彼の言いたいことはものすごくよく分かります。 うまくまとまりませんが、同じプロとしてやっている以上、そういう突き詰め方をして、成功した一流選手をを崇めるのではなく、「負けるものか」という気持ちで取り組んでほしいものです。 きっと、武井壮さんもそういうことを声を大にして言いたいんだと思います。

伸びしろ

プロ野球のチームはどこも同じだと思いますが、1月は新人がチームに加入し、合同自主トレを行います。(12月と1月は拘束期間外のため名目上は『自主トレ』) ファイターズも新人合同自主トレが始まって2クールが過ぎました。 毎年新人の前評判というのは高いのですが、今年は特にアスリート軍団と言われています(した)。 しかし、蓋を開けてみるとやはり“普通”なんです。正直野球の実力というのはキャンプや実践が始まってみないと分からないですが、動き方というか動きの質という意味でやはり“普通”です。普通というのは例年の新人と変わりないということです。 数々の競争を勝ち抜き、ドラフトされてプロ野球に入るにはやはり実力は相当なものでしょう。(競技人口810万人と言われる中で毎年ドラフトされるのはたったの100人程度。) それでもウォームアップの中でも出来ない動きは多いし、力発揮をするにもやっぱりまだまだ下手なわけで、筋力自体も低いです。 逆に考えれば伸びしろはたっぷりあるわけですが、今年入団した8人の伸びしろだけでなく、アマチャア全体の伸びしろはとても広いんだろうなと思います。野球をするにあたって、いや、一アスリートとして、洗練されるべき動き、筋肉、身のこなしというのはアマチュアの段階でもっともっと教育されるべきだと思います。それが出来れば侍JAPANの底上げも図れると思うのですが・・・。 それと、やはり“野球しかできない”というのがやはり気になります。物心ついたときから野球ばかりやってきた野球エリートであれば仕方がないのでしょうが、もっと多くの遊びやスポーツに触れて『幅広い身のこなし』を身につけて欲しいと思います。 ともあれ、伸びしろたっぷりの選手たちに乞うご期待。僕自身これから彼らがどうなっていくのか楽しみです。責任も重大ですね。

懸垂について

高校2年の時に左肩を脱臼して癖になり、高校3年の時に懸垂をしたら再度脱臼しました(脱臼自体は以後2、30回経験)。それから長くの月日を経て13年ぶりに懸垂をしました。正直かなり怖かったですが、やってみたら意外とできました。 懸垂、もっとトレーニングとして見直されるべきだと思います。自分の体を自分の筋力で持ち上げる。 動物としての動作   ですかね。 冒頭の脱臼にもつながりますが、懸垂は上腕骨が肩甲骨から離れて行かないように肩甲骨の関節窩方向に上腕骨頭を引き付ける力が必要となります。これは投球のフォロースルーの局面にも似た作業になりますね。 そしてその為には肩甲骨は動きながら(しかも3次元で)安定していなければなりません(しかも3次元で)。そしてその為には体幹が安定していないといけません。やってみると分かりますが体幹が安定していないと懸垂の際に体が大きく振られる。 動きそのものや動員される筋力はラットプルダウンと同じでしょう。しかしラットプルで重い重量を扱えても懸垂が出来ないという選手はたくさんいます。前腕から上腕、そして肩甲骨、からの体幹といった連動。これらが動きながら安定もしくは安定させながら動かすことができないと懸垂は行えません。 似たような話はベンチプレスと腕立て伏せにも言えると思います。ベンチプレスは腕以外はすべて機械的に安定していますが腕立てはそうはいきません。ベンチプレスで高重量上げられても腕立て出来ない選手、います。 こういった重力対自分の体といった部分の動きはもっと見直されるべきだと思います。 人力のみが頼りだった紀元前にピラミッドを作り上げた人たちは一体どんな身体をしていたのかと思いを馳せます。

ブログ始めます

今の職に就いて5年が過ぎました。 前々から何かしらアウトプットはしたいと思っていました。 年も改まったタイミングでブログを始めてみようと思います。 基本的にはトレーニングのこと、体のこと、プロ野球を初めとするスポーツのことなどについて書いて行こうと思います。出来るだけ定期更新を目指します。 第一回の今回は今年のテーマについて。 『取り戻す』 ここ数年失っていた向上心を、がむしゃらさを、やる気を、笑顔を、思考を、体力を、そして輝きを、取り戻す。 このブログを始めたのもそんなことが背景にあります。 先日NHKのプロフェッショナル仕事の流儀で義肢装具士・林伸太郎さんの放送を見ました。林さんのように血の通った、しかし妥協は許さない、そして自らが有する技術に自信を持てる職人になりたいものです。 それでは簡単ではありますが、今後ともどうかお付き合いください。