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摩擦の不思議と地面反力を考える

先日日本経済新聞を読んでいると摩擦の原因は未だ未解明だということが書いてあった。 物理学的に説明が出来ていないそうだが、正直これは知らなかったし興味深い。 ところで、少しそれに関連して、地面反力(または床反力)という言葉。 地面を押して動くという動き方の説明の時に使われるが、これは本来正しいのかという疑問。 図の様に地面を斜めに押すことで得られる推進力の説明で黄色の部分が地面反力と言われることが多いと思うが、これは接地面における水平方向の摩擦力と“垂直方向の地面反力”の合力なのではないだろうか。 端的に言うと、地面反力というのは垂直方向、つまりは重力加速度の加わる方向と反対方向に発生する力であって、摩擦が無い場合には図の様にはいかないはずである。氷の上で図のような動きが出来ないのは想像に難しくないだろう。 もしくは摩擦力も含めて地面反力と呼ばれるのだろうか。誰かご存知の方ご教授願います。 そんなことを調べていると摩擦円錐なる言葉を知った。 滑らずに摩擦を利用してどれだけ力の方向を傾けられるかを示すものの様だが、これには摩擦係数が関係する。 慶應義塾大学SFC研究所による以下のPDFの一番下を読んでみると分かりやすい。 https://www.kri.sfc.keio.ac.jp/report/gakujutsu/2008/3-8/SB_04.pdf この角度内で地面に力を加えると滑らないようである。(実際にはスパイクのポイントが地面にささるため単純にはそうはいかない) なるほど確かに雪の上では垂直に足を踏むようにして歩くがそれはこれで説明されるのか。 とまぁ新聞の記事から予てより頭の中にあった疑問が浮かび、そして摩擦円錐なる言葉を学習した。例に漏れず結論はないのだけど、地面反力は斜めでも合っているのか、垂直方向のみなのか、分かる方は教えてください。 まとめ 1.摩擦は解明されていない 2.斜めに力を加えた場合の地面反力は斜めなのか垂直方向なのかという疑問の発生 3.摩擦円錐という言葉、概念を学習

エネルギーの伝達 - 免震・耐震・制震構造の観点から

多くのスポーツシーンにおいて地面からもらった力は身体の末端(もしくは道具)において発揮される。ではそこに至るまでの過程では何が起きているのか。 (頭の中のイメージをうまく言葉にできないため、大変読みづらいです。完全に個人的な備忘録ですが興味のある方は読んでみてください。) 以前プロ野球のコンディショニング関係者の S&C研究会 という会の年次総会でプレゼンをさせてもらった時に話をした免震構造と耐震構造。 せっかく地面反力を得ているのにそれを免震構造のようにエネルギーをロスしてはいけないという話をしました。エネルギーをロスするということはエネルギー保存の法則から考えても失われた分はどこかでストレスとなり怪我になるという自論があるのですがいかがでしょうか。 特に脊柱というのは下肢の骨(大腿骨)が付く骨盤と接する仙骨より上を見ても腰椎5個、胸椎12は12個あり、すなわち鎖骨につながる胸椎の1番目までには17個の関節を経由していることになるわけですが、当然のことながら経由する関節は少ないほうがエネルギーロスの可能性は低くなるわけで、脊柱においてはこの点が難しいのですね。体幹の重要性はここに有り、細かなセグメントで構成された部分をいかに剛体化できるかが鍵となることが多い気がします。ちなみに免震構造は脊柱では脱臼状態と言えるかもしれません。当然エネルギーが伝わることはありません。 というわけで上の図で言うところの一番左、5階からなる建物が一つの剛体となっているのが耐震構造ですね。建物の構造としては地面のエネルギーにひたすら耐える建物になります。エネルギーは失われることなく最上階に伝わります。これが理想的な局面もあるかもしれません。 ただ、つい最近新聞の広告で“制震構造”というものを目にしました。不勉強なものでこれは広告を見るまで知らなかったのですが、なんとなくピンときました。私の頭の中にあるエネルギー伝達はこちらの方が近いのかなと。しかも詳しく見てみればゴムダンパーなるものがあるというではないですか。身体のsoft tissueの部分はゴムと似た部分があり、elasticityを持つ構造として近いのではないかと思いました。 もちろんエネルギーが失われることなく末端(投球で言えば指先)に伝わるのがベストなのですが、なかなか(特に体幹=脊