運動能力が高いとはどういうことか

運動能力が高いとはどういうことか。
(個人的には“運動神経”という言葉の使用を避けています。)

これまでの投稿で何度も登場した基本原則、『適切な方向に適切なタイミングで適切な力を出す』がもちろん関係するのですが、身体の内部ではどういうことが起こっているのでしょう?

例え話になってしまいますが、ある運動を作り上げる作業を薬の調剤に例えてみます。
昔ながらの木製の薬箱(下図参照)を思い浮かべてください。



身のこなしが良いということは、先の例で言うと効き目の良い薬を正確に作ることで、
1.引き出しがたくさんあり、
2.スムーズに引き出しを引いて中身を取り出せ、
3.正確な量の薬を複数の引き出しから調合する
ということになろうかと思います。(体内でコンマ数秒で起こる出来事です)

この時、引き出しの多さ、引き出しのスムーズさ、調剤の量などが鍵になるわけですが、子どもにおいては運動体験、大人においてはトレーニングにおいてそれらを早く、正確に出来るようになるのだと思います。2つ前の記事とリンクしますが、やはり幼少期、児童期にたくさんの運動経験を積んで引き出しを多く持っておくのとそうでないのとは、後の運動や巧みさの習得の幅やスピードが大きく違ってきます。

そしてもう一つ、最小の薬で最大の効果を得るということも大切な要素です。「薬の服用は、用量、用法を守って行なってください」と注意喚起されますが、運動も少ない努力で大きな成果を挙げた方が巧みであると言えるでしょうから、効率良く動くということもトレーニングによって成し遂げていくべきでしょう。

それは分かったけど、どうやってやるのさ?という疑問がどうしても出てきますが、そればっかりは活字で記していくのには限界があります、、、。そして私も答えを持っているわけではありません。試行錯誤の毎日です。

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