「これでいい」という生き方

 「うん。これでいい。」


息子が幼少期によく言っていた言葉。お絵描きやら工作やら、自分なりの作品ができた後に誰に伝えるでもなく呟いていました。

前回の記事は「我思う 故に我あり」というデカルトの言葉で終わりましたが、今回は身近な息子の言葉。。
最近では自己肯定感とか自己効力感とか自己有能感とか、色々な言葉が出てきていますがどれもしっくりきません。効力や有能を必ずしも感じなければいけないとは思わないし、肯定というのもなにか違う。自尊心という言葉もありますが、これもなんとなく違う。

自分の行動、そしてその結果に対して「これでいい」と思えることこそが大事なのかなと思います。

私もそうですが日本人は自分の意見を述べることに億劫なことが多いですね。他人と意見が違ったらどうしよう、否定されたらどうしよう、こう考えてしまうと自分の意見を言うことができなくなります。これも前回の記事に書いた「評価」がもたらす悪しき点かと思います。

私が思うのは「意見」は立場に関わらず平等であるということ。議論は意見に対して行われるべきであって、誰が言ったかは本来は議論の論点ではないことが多いです。これは子どもでも大人でも一緒です。お互いが意見や思ったことを述べた上で、議論や会話を広げていけばいいということですね。

今回のこの記事は前回の記事の延長として書いていますが、まずは自分の考えを発想したり、自分の感情を認識したりできることが大切かと思います。その上でそれを他者と共有する。私もそうでしたがこれは練習(経験)が必要です。それができずに苦しんだ時期もあり、今でもそんなときがありますが、私は冒頭の息子の言葉に救われました。

「うん。これでいい。」

そういう生き方をこれからもしていきたいなと思います。



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